メダカとの共通点
夏はせわしなく動き回っていたメダカも、冬になるとおとなしくなる。
特に活性が低いのは朝方で、水面近くは冷たい外気に近いせいか、底のほうでジッとしている。
一つ面白いことを発見した。
日が高くなるにつれ、水温が上がってくるとメダカも水槽内を泳ぎ始めるのだが、「元気に泳ぎ回るグループ」と「相変わらず底に留まっているグループ」がいるのである。そしてその違いというのはズバリ「年齢」なのだ。
若いメダカ(生後1年目)は活発だ。朝はともかく昼過ぎになると夏と変わらないような動きをする。よく動くからエサの食べっぷりもいい。
一方、若くないメダカ(生後2年~4年目)は動きが鈍い。昼でもあまり動かない。エサを与えた時だけゆっくりと水面に上がってくるが、運動していないせいか小食である。
ここに自分との共通点を見出す。
小学生の頃の私は一年中半袖で登校した。勿論そこには“周囲から一目置かれたい”という下心があったわけだが、それでも我慢(厳密にはやせ我慢)ができていた。ところが今はどうか。これでもかというくらいに着込み、二言目には寒いを口にしている自分がいる。当時、半袖で生活していたのは自分ではない別人だったのではないかとすら思ってしまう。なるべく動きたくない、温かい所にいたい、とボヤいている今の私はまさに「若くないメダカ」なのだ。
暖房をかけた車に乗って朝通勤していると、元気に駆ける半袖半ズボンの小学生を見かけることがある。もはや羨ましいとすらも思わない。「自分もああなりたい」という感情が「羨ましい」なのだが、それが沸かないというのは私の心身が全力で寒さを嫌っているからなのであろう。
冬の季節は年を重ねるほどに活動範囲が狭まっていく。その点は私とメダカは同じである。
反面、メダカと大きく異なる点は「あまり動かないくせに、食事だけは年中変わらない」という点。
そりゃ、太るよね。