自伝 ―大学時代の話 2-
京都に着いてまずすることは家探しだった。
龍谷大学文学部真宗学科の学舎は京都市伏見区深草にある。母と2人で不動産屋へ行き、物件を探す。
とにかく時間がなかったので、あまり深く考えず内見2件目で部屋を決めた。
場所は京阪藤森駅から歩いて30秒という立地。6世帯が住める小さなアパート。
間取りは8畳ワンルーム。ベランダからは京阪電車が見える。
大家さんとの挨拶もそこそこに、すぐさま家財道具を揃えに出かける(鹿児島から送ったのは洋服とパソコンのみ)。
向かった先は近所のダイエー。そこで小さなテーブルと本棚、絨毯と布団、電化製品は電気ケトルと冷蔵庫、炊飯器、ホットプレート、そしてラジオを購入した(洗濯機はアパートにコインランドリーがあった)。
テレビは買わなかった。テレビチューナー内蔵のパソコンだったからだ。
部屋の中はあまり物がなく殺風景だったが、一人暮らしができることへの高揚感のほうがまさっていた。
入居して初めての夜。ワクワクしながら布団に入る。
ところが数分後、突然激しい腹痛に襲われトイレに駆け込む。
京都の水道水(=琵琶湖疏水)に当たったらしい。
まさかいきなり新天地で洗礼を受けるとは。
結局、体が水に慣れるまで一週間かかった。
