「天国」から「極楽」へ
私が生涯をかけて叶えたい夢。
それは「日本人の“天国”発言を“極楽”に正したい」というもの。
誰かが亡くなると、多くの日本人は「天国へ旅立った」「天国で安らかに」という言葉を当たり前のように使います。
それも一般人のみならず、有名人やテレビのアナウンサーに至るまで。
故人がキリスト教徒で、葬儀もそれに準じるものであるならば「天国」でいいのです。
しかし仏式の葬儀であるにも関わらず「天国」なのです。
このような発言を耳にするたび、私は僧侶の一人として大きな悲しみを覚えます。
ただ、この現状を作ったのは僧侶の側の責任だと思っています。
相手に伝わる伝道手段を取ってこなかったことのしわ寄せが「天国」に現れているのだと思うのです。
「“天国”も“極楽”も言葉が違うだけで、結局は“あの世”ってことでしょ」
学生時代、地元の友人との会話の中で私の胸に深く刺さった言葉でした。
それと同時に「これを僧侶としての自分の使命にしたい」と心に決めた瞬間でもありました。
とは言え、何をどうすれば日本全体に“極楽”が根付いていくのか。
田舎の一末寺に過ぎない私の言葉だけでは届く範囲に限界があります。
なにより現時点で当寺の御門徒ですらも葬儀の席で「天国」と言っているくらいですから。
まずは当寺の御門徒さんの耳を育てよう。
そのためには御門徒さんともっと近い距離で触れあっていこう。
その延長線上に“極楽”を目指そう。
最初に夢を抱いてから約10年が経ちました。
今、10年間、頭の中で考えていたことを一つずつ「形」にしていこうと思います。
大きな夢はすぐには叶いません。
だから下に示すロードマップで段階的に高みを目指したいと思います。
自ら動き、人を巻き込み、みんなの力を借りて実現していく壮大な夢です。
もし仮に、夢半ばで私の歩みが途絶えようとも、意志を引き継いでくれる方がいるなら、
私はそれで満足です。
いつか葬儀の場で「じいちゃん(ばあちゃん)は極楽へ行ったんだよ」という声が
子ども達の口から出ますように。
(令和6年2月28日 正覚寺宗徒 釈 裕道)
夢実現のためのロードマップ
第二段階から第三段階へ移行できたなら、夢はいよいよ現実味を帯びてきます。
計画と達成度
・寺報「ミナサンガ」発行 (4月) 達成!
・ホームページ開設 (5月) 達成!
・イベント「子ども寺子屋」 (8月) 達成!
・御門徒向け聴聞ノート作成 (9月) 未達成
・屋外掲示板DIY (10月)半達成
・篳篥習得 (12月)未達成
・御門徒向け聴聞ノート作成 (4月)
・子ども向け日曜学校開設 (4月)
・ジャータカ紙芝居作成 (10月)
・篳篥習得 (12月)
・寺院会計習得 (12月)
・大人向け市民講座開設
・「おむすび会」開設
・正覚寺雅楽会開設