メダカを眺める

400匹以上となった我が家の赤ちゃんメダカ。小さいながらも懸命に泳ぐ姿に感動するのは私だけではあるまい。

そんなメダカ達であるが、成長の早い者と遅い者がいる。

同時期に生まれたにもかかわらず、すでに体長が1cmを超えた者がいる一方、まだ5mm程度の者がいる。

まぁ、人間の子どもだって背の高い、低いがいるのだから、それはメダカも同じなのだろう。

違うのは成長速度だけではない。性格もまた個体によって違うのから見ていて面白い。

大きなメダカになると急に横柄になる者がいる。小さいメダカを追いかけまわし、エサを独り占めする。

かわいそうに、小さなメダカは隅に追いやられたり、水草の陰に隠れてしまったりする有様だ。

大きなメダカの中にも優しい者もいる。小さなメダカ達がエサを食べ終わった後にゆっくりと現れ、食事をはじめる。

中には小さい体で、大きなメダカを追いかけている強気なメダカもいる。

実に千差万別といったところだ。

阿弥陀さんは西の世界にいるが、神さん(=キリスト教)は天の世界にいると聞く。

つまり人間の営みを上から眺めておられるらしい。

メダカの日常を水槽の上から眺めていると、「神さんはこんな風に人間をご覧になっているんだろうな」と思う。

メダカを眺める私と、人間を眺める神さんを一緒にしては神さんに失礼なのだろうが、私如きの知性ではやはりそう思ってしまう。

今の世界の状況を神さんはどのように見ておられるのだろうか。

仏教徒なのに神さんに心向くのはオカシな話だが、メダカを見ているといつも決まってこのような妄想をしてしまうのである。