お経本の扱い方

お経本の扱い方

お経本を読むときは、本を開く前に一度、目の高さに持ち上げてから開きます。

これを「いただく(頂く)」といいます。

どうしてお経本をいただくのか、というとそれは仏さまの言葉だからです。

今から2500年前、悟りを開き仏さまとなったお釈迦さまは人間の思慮分別を超えた立場で人々に教えを説かれました。

後にそのお釈迦さまの言葉は弟子たちによって記録され、言葉という「形なきもの」からお経本という「形あるもの」になりました。

今、私たちが手にしているお経本は、元を辿ればお釈迦さまの説法に他なりません。

言うなれば、私の目の前にお釈迦さまがいらっしゃり、私に向けて教えを説いてくださっている状況です。

「お釈迦さまの教えをこれから頂戴いたします」という畏敬の念が「いただく」という行為に繋がっているのです。

それではお経本を頂いてから開くまでの一連の動きを見ていきましょう。

【お経本のいただき方】

① お経本を両手で持つ
② ゆっくりと目の高さまで持ち上げる
③ お経本を水平に、腰から体を傾ける

【お経本の持ち方】

① お経本の底辺の持つ
② 裏側の指先はまっすぐに揃える
③ 床から45度に肘を曲げて発声する

ポイント:お経本は「ただの本」ではなく「仏さま」。それを意識して丁寧な所作を心がけよう。