お正月の荘厳と心得

お正月の荘厳と心得

お正月のお参りは神社に行かれるという方も多いかと思いますが、新年最初に詣でる場所は「靴を履いて出かける場所」より「靴を履かずともすぐに手を合わせられる場所」―。そう、ご家庭のお仏壇であってほしいものです。365日いつでもあなたのことを見守り、案じておられる仏さまです。まずは最も身近な仏さまにご挨拶申し上げるのが筋ではないでしょうか。

お荘厳に話に移りましょう。お正月は「特別な日」。ですのでお荘厳は五具足の形にします。仏花は用意できるなら松を、それ以外でしたら梅や南天(千両等も可)、熊笹、柳、椿、寒菊等を適宜あしらいます。お供物はお仏壇の大きさに合った鏡餅を置きます(細かいことを言えば、本尊は三段重ね、それ以外は二段重ねになります)。

もちろん、以上のことは前日の大晦日までに済ませておきます。

新年を迎えましたら、家族そろってお仏壇の前で手を合わせ、お正信偈をお称えします。また、もしお近くのお寺で「修正会(しゅしょうえ):元日の法要」が勤められるようなら、ぜひ足を運んで仏さまのお話を一緒に聞かせて頂きましょう。

神社は「‟私の願い事”を神さまに聞いてもらう場所」です。一方、お寺は「‟仏さまの願い”を私が聞いていく場所」です。

今、こうして手を合わせられていること(=生きていること)は決して当たり前なことではないんだよ、何よりも尊いことなんだよ、という「いのちの事実」に私たちを気づかせることこそ‟仏さまの願い”です。

お正月、お仏壇に手を合わせる際は「今年も健康でありますように」だとか、「受験に合格しますように」などといった‟私の願い事”をするのではなく、「健康でいられるよう暴飲暴食は控えます」や「受験に合格できるよう時間の無駄遣いはやめます」といった‟私の誓い”を仏さまの前で立ててみましょう。そうすることで、より真剣にその日一日と向き合えるようになりますよ。

ポイント:新年の初詣はお仏壇から。仏さまへのご挨拶を通じて「いのちの事実」に気づいていこう。