自伝 ―大学時代の話 7-
外食はおろか、お総菜を買う余裕もなかったので自炊スキルは否が応でも上がった。
幸い近くに業務スーパーがあったのでそこで食材を大量に買い込み、まとめて調理して、冷凍し、それをひと月くらいかけてチビチビ食べた。
一番多く作ったのはカレーである。手軽で大量に作れるし、なおかつ冷凍にも適していた。材料はジャガイモ、人参、タマネギのみ。鍋いっぱいに作ったらこれを大きなタッパー2つに入れて冷凍庫にイン。翌日、カチカチになった「アイスカレー」の上に炊きたてのご飯をしゃもじでひとすくい乗せる。ご飯の熱で凍ったカレーの表面だけがうっすら溶け、カレー風味のご飯ができる。これを急いでかき込み(ゆっくり食べるとカレーがどんどん溶けるため)、またしゃもじでひとすくい。そうやって炊飯器のご飯がなくなったらその日の食事は終了。これをタッパーが空になるまで続けた。インド人でもカレーの味は毎日変わるというのに、私は毎日同じ味のカレーを20日くらいかけて食べていた。
そんな生活を続けていたこともあって、今はルウがなみなみと注がれたいわゆる「普通のカレー」を前にすると、ものすごく贅沢をしているような気分になるのである。
