ヤゴ観察日記 ⑤

朝、ヤゴの様子を見に行くと、嬉しい発見があった。

水草の上に抜け殻があったのだ。

つまりヤゴが脱皮をしたのである。

ヤゴを育てるのは初めてなので、正直不安もあった。

「エサはボウフラでいいのか」「エサの量は十分なのか」などなど。

だから抜け殻を見た時、ホッとしたというのが最初の感想である。

肝心の「本体」は水草の下に潜んでいた。

見た目は以前と変わらない。しいて言うなら少し大きくなった(ような気がする)くらい。

内心、劇的な変貌を期待していたのだが、もう少し時間がかかるようだ。

この観察記録もまだ終わりそうにない。

体が大きくなった分、おそらく食べる量も増えているのだろうが、

私が一日に捕獲できるボウフラはせいぜい15匹が限界である。

ヤゴは「もっと食べたい」と思っているのかもしれない。

しかし、自然界のヤゴと比べると、少なくとも食いっぱぐれる心配はないのだから

これでもマシなのではないか、とも思う。

あわてずゆっくりいこうじゃないか。